文庫版日本の歴史 いよいよ完結!
世界・周縁から見定める近代日本の姿とゆくえ
近代日本の虚構と欺瞞を、周縁部から問い直す。単一民族史観による他者排斥・抑圧・侵略をくりかえし、資本主義的発展の不均衡の中で、同一性を求めて呼び寄せた永遠なる「日本」。アイヌや沖縄、朝鮮半島の人々を巻き込んだ「帝国」日本の拡張。グローバリズムの中の象徴天皇制。境界を超えた視点から「日本」のゆくえを論じる、シリーズ最終巻。
第1章 20世紀の語りーーキャロル・グラック
第2章 日本のアジア観の転換に向けてーー姜尚中
第3章 マイノリティと国民国家の未来ーーテッサ・モーリス=スズキ
第4章 「混成的国家」への道ーー近代沖縄からの視点ーー比屋根照夫
第5章 <歴史>とアイヌーー岩崎奈緒子
第6章 象徴天皇制の未来についてーータカシ・フジタニ
第7章 国民の物語/亡霊の出現ーー近代日本における国民的主体の形成ーーハリー・ハルトゥーニアン