ナラベル運営チーム

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 八百万の神は,誰でも知っている日本古来からの言い伝えの一つ。人間は自然と共に生き,すべてのものに神が宿っている。山の神,海の神,竈の神に箒の神。宗教とはちょっと違う,心安らかに暮らしていくための生活の知恵ではないかと個人的には思っているが,すべてに神が宿るといっても,それを感じられるかどうかは別の話だ。薄暗い夜道を歩いている時にふっと横切る黒いもの,多くの人々が嫌悪感をいだくヤツに八百万の神を感じる人は少ないだろう。個人的には,時々庭先に顔を見せるヤモリには感じるが,庭いじりの時にふとしたタイミングで出会ってしまうムカデには全く感じない。そういった個人差はあれど,八百万の神は,愛情深く生きることへの導きなのかもしれない。それが八百万の中に入っていようがいまいが…  
​ 珈琲が八百万に入っているかどうかは,意見が別れるところであろうが,個人的にはダントツで入っていると思っている。なにせ日本には67,198の喫茶店があり,472,535トンの珈琲を消費している。1週間に飲み干す珈琲は約11杯に対して日本茶は約16杯。日本での一人あたりの年間珈琲消費量は,約3.7Kg,アメリカは約4.8Kg,ユーロは約5.2Kgとなれば,世界的にも日本は十分珈琲大国た(統計数字は,いずれも平成28年度統計)。このような状況であれば,八百万の神も認めてくれるに違いない。少なくとも私はそう信じて疑わない。だがしかし,ここで忘れてならないのは,すべての珈琲が八百万の神を宿している訳ではないことだ。八百万に入れたくない珈琲にもうんざりするくらい出会ってきた。本当にうんざりするぐらいに。しかし,時々,本当に時々であるが,珈琲と共に何かが訪れる瞬間がある。空からの祝福というか,許しというか,私の語彙では表現できない何か。そういった一杯に出会うことができれば,誰しもが八百万の中に珈琲が含まれることを認めてくれるに違いない。だから,今回は人々を導く一杯に出会えるような本を集めてみた。
​ そもそも,珈琲は鎖国をしていた江戸時代の出島に伝わったと言われている。しかし当時,一般的に飲まれていた日本茶と風味が全く異なっていたこともあり,市民には広がらなかった。その後,シーボルトが来日した折に,改めて珈琲の日本での普及を推し進めて,今日のような珈琲大国日本の基礎が出来上がった。そして,コーヒーは漢字の”珈琲”になる。不思議なことに,2つの漢字,どちらにもお茶的な意味合いがほとんどない。この漢字が当てられた所以は,こうだ。

​”「コーヒー」が「珈琲」という漢字で表記された理由は、コーヒーの木の枝に実った赤い実の様子が、当時の女性が髪に飾っていた「かんざし」に似ていることから。「珈」は髪に挿す花かんざし、「琲」はかんざしの玉をつなぐ紐を表しているそうです。”
​出展「コーヒートリビア

​ これだけでも,当時の日本人の珈琲への愛情が伝わってくるではないか。漢字の名前がついたこの時こそ,まさに八百万の仲間入りを果たしたに違いない。きっとそうだ。だが,八百万の神になるのは厳しい。作る人,飲む人,その時の気持ちやシチュエーション,すべてがピタッと決まった時にだけ,それは訪れる。確かに,珈琲だけに起こるわけではなく,紅茶でも日本茶でも,焼き魚にも豆腐にも同じような瞬間はあるはずだ。しかし,珈琲だっていいのだ。そういった気持ちで明日の一杯を口にすれば,あなたにはこれまで見えなかった何かが見えるかもしれないし,それは出会いかもしれない。
​ ぜひ出会って貰いたいと思う。


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#珈琲 #八百万の神 #日本茶 #日本文化
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