郡司芽久
2019年発行の『キリン解剖記』は、キリン研究者の著者による、出会いと発見の物語。小学生の皆さんにも楽しんでいただけるよう、漢字にふりがなをふり、難しい言葉に解説を加えました。キリンのひみつ、研究者のお仕事を紹介するビジュアルページと、動物関係者との対談を、新たに掲載しています。
ビジュアル 知っているようで知らないキリンのひみつ
1章 キリンを解剖するには
2章 キリン研究者への道
3章 キリンの「解剖」
ビジュアル 研究者ってどんな仕事?
4章 キリンの「何」を研究するか?
対談 動物のことを多くの人に伝える仕事
5章 第一胸椎を動かす筋肉を探して
対談 動物の命を守り、元気にする仕事
6章 胸椎なのに動くのか?
7章 キリンの8番目の「首の骨」
8章 キリンから広がる世界
【郡司 芽久先生からのメッセージ】
この本は、ただの「キリン好きのこども」だった私が「キリンの研究者」になるまでの物語です。
キリンの研究といっても、私の研究対象は生きているキリンではありません。なんらかの事情ですでに亡くなってしまったキリンたちが相手です。動物園で亡くなってしまったキリンの遺体を「献体」という形で譲り受け、解剖し、身体の中の構造を調べています。
全国各地の動物園にご協力いただき、およそ30頭のキリンを解剖する機会を得て、キリンの身体に関するある“発見”をするまでの約10年間の日々をまとめた記録です。
話しのはじまりは大学入学から。キリンについても研究についても大した知識をもっていない状態からスタートします。
「自分はキリンの何を知りたいのか?」「何を研究したいのか?」「そもそも研究とは一体何なのか?」など、わからないことばかりの中、様々な人に出会い、チャンスをいただき、助けられながら、少しずつ「研究」へと近づいていきます。東洋大学に入学したばかりの1年生、将来のことを考え始めた2年生、卒業研究に取り組みはじめた3・4年生、研究生活を送る大学院生など、様々な立場の学生さんたちに「研究の楽しさ、面白さ」が伝わればとても嬉しいです。
なお、本書は、2019年に出版された拙著「キリン解剖記(ナツメ社)」を、児童書として再編集したものです。全ての漢字にふりがなをふり、専門用語以外にも難しい言葉には用語解説を追加し、「キリン」や「研究」について解説したカラーページが加わっています。また、「動物に関わるお仕事」をしている2名の方との対談も新たに掲載しています。
動物が好きなこどもたちにとって、本書が「将来の夢」を考える手助けになったら良いなと思っています。